清水 香織 『タクシー料金表示システムの作成』

I 序論


 障害者については、最近やっとバリアフリーと言う言葉も出てきて福祉活動が盛んに取り組まれるようになった。しかし、まだまだ取り組まれ始めたばかりの段階である。障害者に対する偏見もまだなくなってはいない。障害者の人がより良く住めるようになるにはまだまだ時間がかかると思う。私は身体に障害があり、車椅子を使用している。障害者をもっと理解してもらうためには私たち自身がもっと外へ出て、周りの健常者と障害者とが触れ合うことが一番良いのではないかと常に考えている。その第一歩は障害者の人が外出することであると考える。

 しかし、私のように車椅子を使用している人や足の不自由な人が外出する際に一番の問題点は交通手段である。今では、車椅子を使用している人も乗ることの出来るスロープ付きのバスなどがあるが、まだまだ一般的ではなくそのバスの台数も少ない。更に、このバスを利用する時には、前もってバス会社に“○○のバス停からから何時何分(バスの時刻表をもとに)に乗るので、スロープ付きのバスで回って欲しい”と連絡をしなくてはならない。また、電車やバス等の公共機関を利用する場合にも駅やバス停までの道のりが問題になる。このように問題点を挙げればきりがない。

 そこで利用されるのがタクシーである。最寄りの駅や目的地まで行くのにタクシーを利用するのである。しかし、タクシーを利用するにあたって気になるのは、やはり目的地までの料金ではないだろうか。乗ってしまってからではいくらかかるのか分からない。

 みなさんもこのタクシー料金について不安を感じたことがあると思うが、ここでは私が実際に不安に感じたことをいくつか挙げてみたいと思う。これは1年位前のことである。足の具合が良くなかったのだが、どうしても出かけなければならなかったのである。そこでタクシーを使って出かけることにした。もちろん、目的の場所までの料金はいくらになるか分からない。結局、目的地までは4000円近くかかった。往復8000円ではかなりの出費になるため、帰りは足の痛みも和らいだこともあり公共機関を利用して帰ったのである。

 私は少し歩くことが出来るので、家族が一緒であったり、手伝ってくれる人がいるのであれば公共機関を利用して外出することができる。しかし、まったく歩けない人や私が一人で行動する時はタクシーを利用する機会が増えるはずである。

 私の友人も車椅子を使用しており、友人は私のように歩くことはできない。ある日、この友人が私の家へ来ることになったのである。友人に、私の家までタクシーを利用して行ったらいくらかかるのかと質問をされた。2000円以上かかるようなら、遊ぶ場所を変えるか別の行き方を考えると言われたのである。私は見当もつかないので父に聞いてみたところ、2000円まではかからないと思う、とのことだった。友人は2000円まではかからないのならいいとタクシーを利用したのである。友人はタクシーを利用することが多いようで、このタクシー料金についてはいつも不便を感じているようだった。

 このように気になる料金をタクシーに乗る前に分かるようになれば、いくらかかるのかという不安も解消され、高額の料金がかかる場合には別の行き方を具体的に考えることができるのである。そうすればタクシ−をもっと上手に利用でき、大変便利なのではないかと考えた。

 そこで、そのような情報提供を行っているWebページがないか調べてみた。その結果、次のようなWebページがあることが分かった。まず、JR札幌駅周辺の有名な場所がいくつか挙げられており、そこまでの料金があらかじめ表示されているもの、次に、過去に実在したタクシー料金の実績データを検索するもの、また、距離を入力して料金を計算してくれるもの等があり、最後のページについては、距離がわからなければ別の画面で距離を求めなければならないというものだった。いずれも有用なものではあるが、実用面から言えば限られた範囲からではなく、自分のいる場所から目的の場所までの金額を自由に検索できるものが必要なのではないだろうか。そこで私は、現在地と目的地が自由に選択でき、また、この2点を選択するだけでタクシー料金を求めることのできるシステムを作成しようと思った。

 私が今回作成したシステムは、私自身が使うことを重点におき作成した。そのため、タクシー料金を求める地域は自分の住んでいる‘札幌市厚別区’と‘自分の家から本学までの江別市の一部’のみとした。北海道の地図から目的の地域を選択していき、表示される地図から現在地と目的地を選択させることで距離を求め、その距離をもとにタクシーの料金設定から料金を求め、表示させるというものである。また、深夜料金を求めることも可能である。

 基本的にタクシー料金は、距離から計算されるが渋滞などで速度が落ちたり、信号などの待ち時間でも料金が加算される。しかし、このシステムは距離だけで料金を求めているため、道路の状況などでは実際の料金とは多少異なってくる。そのため、表示させる料金はあくまでも参考にしてもらいたい。

また、本論文の構成は次の通りである。

T 序論
U システムの解説
   U−1 システムの構成
   U−2 各部の解説
V システムのデモンストレーション
W 結論と今後の課題
謝辞
参考文献・参考ホームページ一覧


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