村上 なつみ
キーワード:データベース、検索、バリアフリー、観光ガイド
3年次の社会情報調査論という講義の中で私たちは「情報化とバリアフリーについて」というテーマに基づき、障害を持った方々のところへ訪問し、アンケートに直接答えていただくという機会を得ました。アンケートを分析してみると、生活上の情報源は「テレビ」や「会社、学校、小規模作業所など」で、不足していると思う情報は「福祉に関する情報」であるという実態が浮かび上がってきました。更に、この講義では、実際に車イスでの生活を送り、新聞にコラムを連載している我妻 武さんのお話をお聞きしました。そして、そのお話を通じて、車イスでの生活をしていなければわからないこと、街の中にあるスロープでも斜面が急で、車イスで昇るには厳しいものや、車イス用のトイレがあるにも関わらず、トイレの入り口に段差があるなど、バリアフリーの設備の現状などを知りました。その結果、外出の範囲を狭め、更には外出することに消極的になりかねない要素がたくさんあることに気づきました。車イスに乗るということは足に生まれつきの障害をもった方々だけではなく、年老いて足が不自由になるということもあり、誰にでもありうることです。お話を聞いていて、他人事には思えませんでした。
特に、車イスの方が旅行や外出をする際に重要視されることは、トイレの設備であり、事前に車イス専用のトイレやスロープがあるかないかなどが分かれば、不安要素を断ち切り、行きたい場所へ安心して行くことができるのではないかと思いました。そこで、車イスを利用している方々が旅行をする際に必要な情報を簡単に入手できるデータベースを作成すれば有益と考え、卒業研究のテーマとし、このシステムを利用することによって、事前に必要な情報を検索することができ、いろいろなところへ外出してみようという意識を高めさせることのできるものを作成することを目的としました。
作成に当たっては、公共機関等が発行しているパンフレットや、市販されているガイドブック、更にWebページから情報を収集し、駐車場のスペースや一部観光施設の設備状況など、これら既存の情報では内容の確認が不十分な場合は、直接当該施設へ電話をして確認しました。対象地域としては、北海道に限定し、車イス利用者が必要とする情報を容易に検索できるように、検索機能の使いやすさに配慮しました。
その結果、当初予定していた「地名の検索」「公衆トイレの使用可能時間帯や使用可能期間、売店の有無などの絞込み検索」「宿泊施設の地域別の検索」などを抽出できるようにしました。「地名検索」は地図を見て、場所を把握しながら検索できるようにし、「公衆トイレ検索」に関しては場所や時間帯、期間などを指定して検索できることですぐ使用可能なトイレを知ることができ、「宿泊施設検索」は、宿泊を希望している地域にある施設を検索する際に便利なものにしました。
残された課題として、所在地やアクセス案内だけではなく、その観光施設やトイレの場所の詳細(地図)を画像として表示することで、よりわかりやすい情報を提供できたのではないかと思います。また、本来であればWeb上でシステムを動かせるようにして、実際に閲覧できるようにし、使用してもらうことによって意見を反映させたかったのですが、予定していた以上に調査に時間をとられてしまい、実現できなかったことが反省点として残りました。
指導教員:森田 彦